モウコハン。

   

2度目の稽留流産手術

心拍が確認できないまま過ごした1週間。

やはり、どうにも妊娠している気がしない。これまでとは何かが違う…

そんな違和感はどんどん確信へと近づきながら、時は過ぎ、再び病院へ。やっぱり赤ちゃんは育っておらず、心拍もありませんでした。

稽留流産の診断

赤ちゃんは育っていないどころか、週間前にハッキリ見えていた胎芽の輪郭がもうボヤッとしか見えない状態になっていました。一つの命がまた消えてしまったことは残念だけれど、私は正直、少しホッとしました。

命を授かったのは嬉しいことだけど、それ以上に、今の環境で高リスク出産に臨むのは怖すぎる!という思いが、どうしても拭えなかったから。

でもね…先週は心拍が確認できなかったけど、もしかしたらその後成長を始めているかもしれない。もし今日奇跡的に胎芽が育っていて心拍も確認できたら、そのときは、私はこの子の強い生命力を信じて、この産科医療の崩壊にも強く立ち向かっていこう! 絶対に母子共に元気で出産を終えられるよう、どんな努力もしよう!…と心に決めて、2度目の診察に臨みました。

その結果、やはり赤ちゃん自身が 「自分は生まれるべきではない」/と決めたのでしょう。だから、きっとこれで良かったんだ…と納得することができました。これも前回の経験があればこそ。


赤ちゃんが育っていないことが確定的になった以上は、早く手術して出したほうが良いということで、その日の夕方、一般患者の診察が終わり次第、入院・手術ということになりました。 このまま放置していると、やがて多量の出血と激痛に襲われ、予後も悪くなります。だから1日も早く出さなきゃいけません。一旦帰宅して着替えとお金と書類などを用意し、シャワーを浴びて出直します。


【手術の同意書】

 

長男を帝王切開で出産するとき・6年前の流産手術のとき・次男を帝王切開で出産するとき、そして今回で4回目になる手術の同意書。

「本日、妊娠2か月 稽留流産の診断にて 静脈麻酔下に流産手術を施行します」と書かれています。この用紙の下部に夫と私が署名捺印して、手術前に提出します。

以前は医学用語で「掻爬(そうは)」と呼ばれていましたが、今は患者にわかりやすくするためなのか?「流産手術」なんですね。 病院によって違うのかもしれませんが。ちなみに前回は「子宮内容物除去手術」と書かれていました。言葉は違っても意味は同じ。することも同じ。

【入院計画書】

日帰りではあるものの、手術の前提として形式上「入院」する必要があるので、入院計画書にも署名捺印して一緒に提出します。


日帰り入院で手術

さて、いよいよ手術。

流産手術はこれで2度目。全身麻酔も2度目です。今回は前回とぜんぜん違っていました。

同じ病院だし、医師も看護師も知っている顔ぶれ。どんな流れでどんなふうになるのかも前の経験から承知しているし、今回は望みに望んだ妊娠というワケではなかったのが大きいのか?それとも、歳とともに私自身の肝が据わってきたせいなのか?とても気楽に受けることができました。

麻酔の注射を打たれ、3秒後くらいにスーッと記憶がなくなります。そしたら次に気付いたときにはもう「終わりましたよ~!」の声で少しだけ意識が戻りました。たぶん30分程度の処置だったと思います。本当に眠った1秒後に終了と言われたような感覚。

前回は金属製の器具で処置されているのもわかったし、医師と看護師の話し声も途切れ途切れに少し聞こえてきましたが、今回は何も覚えていません。まったく不思議なものです。麻酔の凄さを改めて実感します。

流産術後患者と陣痛中の妊婦を同室で待たせるってアリ!?病院はもう少し配慮を

手術中に一旦帰宅させられた夫。3時間後に来るようにと病院側から言わいていましたが、早めに迎えに来てくれました。

私はもうスッカリ目が覚めていたものの、起き上がるにはフラフラで、話をしようと思っても上手く呂律が回らないし、所々でまだ眠ってしまうんですね。

夫に手伝ってもらいながらなんとか着替えを済ませたところで、それまで私一人だったその部屋に、妊婦さんが入ってきました。今まさに陣痛に耐えながら出産の時を待っている状態の妊婦さんのようでした。カーテン越しにときどき聞こえてくる息遣い…。帝王切開しか経験したことのない私にはわからない陣痛の苦しみに一生懸命耐えているご様子。そう…私が眠っていたその部屋は、陣痛部屋でもあったようです。

個人病院ですからそんなにイロイロな部屋があるわけではないし、病室は満員御礼ということで、その陣痛部屋に移動させられたんだと思いますがね…

これって、人によっては流産の悲しみの傷に塩を塗られるようなモンです。今回私は望みに望んだ妊娠ではなかったし、自然に流産した結果を十分に納得してホッとしてさえいる状況だからイイけれど、これがもし前回の流産の時だったら…と思うと、たまりません。

中には、不妊治療に苦しんでやっと授かった命を失ってしまった…なんていう辛い状況の人もいるでしょう。そういう人が同じ部屋のカーテン1枚向こう側で陣痛に苦しむ妊婦さんの息遣いを聞かされたら、どれほど辛いことか…。病院側はもう少し配慮すべきですね。

稽留流産(子宮内胎児死亡)の記録
関連記事
ページのトップへ戻る