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学校で入る保険 - スポーツ振興センター

小学校や中学校に入学すると「独立行政法人日本スポーツ振興センター」という聞き慣れない名称の書かれた「災害共済給付制度への加入」云々というプリントが配布されます。毎年4月になると、一人につき400~500円程度を負担して保険に加入するのです。

保険料は公費と家庭で負担

保険料は保護者が全額負担するのではなく、自治体の負担割合が決められていて、保護者の負担は一部です。国立or公立or私立の別を問わず、また小・中学校だけでなく高校や幼稚園・保育所も契約の対象となっています。
※公立はおそらく100%。ちなみに私の子供たちが通った私立幼稚園ではナシ。加入の案内さえもありませんでした。

学校や保育所の設置者が”保護者の同意を得て”契約を結ぶことになっているので、厳密には強制ではないのでしょうが、教材費と同じように半強制的に集金されますから、ほとんどのご家庭が当然のように申し込んでいるはず。 これは保険料も安いですし、任意なんだから云々…等とゴチャゴチャ考えず、素直に加入しておきましょう!

ちなみに…「スポーツ振興」なんてネーミングで「???」となりがちですが、スポーツ中の怪我限定の保険じゃありません。 たとえば我が家の事例では、

 ・クラスメイトに背中を叩かれて痛めた(些細なトラブル)
 ・体育の授業中に飛んできたボールを上手くキャッチできず突き指(運動神経が悪い)
 ・校庭で遊んでいて勝手に転んだ(単なる不注意)
 ・友達が閉めた教室のドアに足を挟んだ(事故)
etc…

このネーミングのせいで非常に紛らわしいですが、そこは気にせず、とにかく学校で怪我をしたときの保険と解釈しておけばOK。



対象となるのは?

もしもお子さんが学校の管理下で怪我をし病院で治療を受けた場合、その医療費が5,000円(→3割負担で1,500円)以上だった場合に給付の対象となります。 疾病の場合も熱中症給食による中毒など定められたものなら対象になります。その治療後に障害が残った場合も、その程度によって給付対象となります。学校管理下において万が一のことがあった場合にも対象となります。

では、この「5000円(3割負担で1,500円)以上」について詳しく解説しましょう。

これは一度の窓口支払い額ではなくて、初診から治癒までの総額です。ただし、高額療養費の対象となる場合は区分に応じて別の計算方法に従い算出します。

また、自治体によって子ども医療費(乳幼児医療費)助成制度の対象年齢であり、この災害共済給付対象となる場合には、子ども医療費の助成制度を使わず(受給証を窓口に提示せずに)いったん自己負担しておき、その領収証をもって保険金を請求することになります。 したがって、”子ども医療費助成でタダなのに給付金も出て得しちゃった♪”な~んてことはありません!どちらか一方しか使えないわけです。そもそも公費で保険料を一部負担してるんですから、これは当然ですね。そこが他の任意保険との大きな違いです。

ただ、子ども医療費助成は(通常)負担ゼロ(±0)なのに対して、この災害共済給付は3割負担して4割分が支払われるので、こちらのほうがビミョ~にお得といえばお得になります。この差額は病院への交通費程度ということで。



「学校管理下」の範囲

授業中や休み時間だけでなく、課外指導中通学途中など、「学校管理下」と認められる場合なら対象になります。

下校途中なら「学校管理下」だけど、いったん家に帰ればもう管理外です。たとえば、下校途中で忘れ物に気付いて学校へ引き返している途中に怪我をした場合などは、そもそも学校の規則として「忘れ物を取りに戻ってはいけない」というのがあると思うので、それに違反したうえでの怪我ということで「管理外」扱いにされても仕方がないと思われます。

また、「いったん下校して家にランドセルを置いてからまた校庭へ行って遊んでいたら怪我をした」なんていう場合も当然「学校管理下」なわけがありませんね。場所が学校の敷地内だからってダメなものはダメ(常識的に考えればわかりますね)。

病院にかかるとき

学校管理下で怪我をした場合、まずは担任か保健室の先生に話して事情を把握してもらわなくてはなりません。たとえば休み時間に校庭で友達とトラブルになり負傷したとしても、先生がちゃんと把握していなければ学校管理下での負傷だと認めてもらえないかもしれませんし、後で相手の保護者と連絡を取ることを考えても、やはり先生にしっかり報告しておくことが大切。

実際に病院で治療を受け、3割負担で計1,500円以上かかったら、そのことを学校に報告すれば申請に必要な書類を渡されます。病院の会計では子ども医療費の受給者証を使わずに自己負担します。 一度の通院で済みそうな場合は、書類を書いてもらうだけのために後日また病院へ行くことになりますから、病院にかかると決めた時点で予め学校から書類をもらってきておいたほうが手間が省けます。

書類は2枚

一枚は申請用紙。氏名や振込口座番号などを記入します。もう一枚は病院で書いてもらう証明書のようなもの。これを書いてもらうのに手数料はかかりません。 そこに保険点数が記入される(点数から医療費がわかる)ので、領収書は添付しなくてOK。診断結果や治療の経過などもそこに記入されるので、診断書も要りません。 受診した病院・診療科が1件だったとしても、もし薬が院外処方だった場合は2枚必要になるものと思われます。


申請の際の注意事項

病院で記入してもらう書類ですが、たとえば右目を負傷した場合、「眼」がどうしたこうしたって書いてあるだけじゃ、書類不備として戻されてしまいます。右眼なら「右眼」、左足なら「左足」と書いてある必要があるんだそうで… となると、たとえば突き指だったらどの指かまで特定して書いてもらう必要がありそうですね。 そんなモン、病院側の記入ミスだろ!(怒)とか思っちゃうワケですが、どうすることもできません。申請から3ヶ月くらい経って、そろそろ支払われるかなぁ?と思う頃になって初めて、「右」って書いてないからダメ。やり直し!と書類を突き返され、また最初からやり直し→更に3ヶ月以上待たされるということになります。 じゃあこの3ヶ月間ぜんぜん見てなかったのかよ!?って言いたくなりますけど、どうにもなりません。だから、早く受け取りたければ、提出する前に自分で隅々までしっかり確認しましょう!

書類が揃ったら学校に提出して、あとはじっと待つ…。これでもかっ!てくらい典型的なお役所仕事です。待っているとイライラしてきますから、忘れてしまう方向で気持ちを切り替えておいたほうが良いです…(悲)。

いくら支払われるの?

原則として「医療費総額の4/10」。たとえば、普通に保険証を出して3割負担で1,500円の医療費を支払ったら、給付額は10割負担額5,000円の4/10=2,000円 ということになります。なお、申請には時効があるので注意。


【申請から支払いまでの期間は?】

この保険、どうせ使うことは無いだろうなんて侮れません。少なくとも男の子は何気にけっこう使います。とくに中学校では部活中の怪我が多く(しかも骨折などの重症多し)、これでかなり財政が圧迫されているそうです。

我が家でも兄弟で5回ほどお世話になりました。その都度すぐに書類を揃えて提出しましたが、実際に振り込まれるのは決まって約3ヶ月後。それより遅くなることはあっても早くなることはまずありません!

さらに上記にように”「右足」って書いてないからダメ”なんていうレベルの些細な書類不備があると更に3ヶ月遅れます。 こういうお役所的お仕事ではお決まりのパターンですが、ホントに呆れるほど処理が遅い!このイライラ感と書類準備の手間を考えれば、最初からこんなもの利用せずに子ども医療費助成制度を使っちゃえば良かったと思ってしまうほど。

そんなこともあり、個人的に子供の保険に入っておくことは重要だと思いますね。全労済や都民共済・県民共済などの共済は割戻金があって負担が少ないですし、支払いも素早いです!他の保険会社でもキッズ向け保険はいろいろあるので、一つは加入しておいたほうが良いでしょう。

<参考記事>

全労済の割り戻し金

埼玉県民共済最強説を検証する

【個人的に加入いている医療保険との関係】

学校で怪我をし、学校経由で加入しているスポーツ振興センターの保険金請求をしたからといって、その他に入っている保険の請求ができなくなるわけではありません。一回の怪我で二重に保険金請求!?そんなことできるの!?と疑問をもつ方がいらっしゃるようですから、ここで追加しておきます。

たとえば、お子さんを都・県民共済や全労済をはじめ、ア〇ラックやらア〇コやら〇〇生命などなど…個人的に医療保険に加入させているとします。学資保険に付帯した医療保険でも同じです。 それらは学校とは一切関係なく、個人的に毎月保険料を負担しているわけですよね。

実際、それで複数の保険会社に同時に請求しても、補償対象ならば問題なく保険金は支払われます。充実補償の保険だったら無料どころか大幅なプラス収支になり得ますが、それでイイんです。堂々と請求して受け取ってください。

よく考えてみましょう… 仮にそれが「学校での怪我」ではなくて、家や公園での怪我だったり病気だったりして病院にかかった場合、そしてそれが加入している保険の補償対象だった場合、いくら子ども医療費が全額公費負担(つまり自己負担ナシ)だとしても、もちろん保険金は出るわけです。結果的にはプラス収支になりますが、そこに罪悪感は不要です。だって、そういう時のために毎月保険料を負担しているわけですからね。

ですから、スポーツ振興センターの保険金請求で3割負担が4割になって返ってくる。それだけでもプラスなのに、更に個人加入の保険金も下りる。…それで何ら問題ありません。

ただし、これは保険とは無関係ですが…
子ども医療費が税金で賄われているということの有難味を忘れず、その恩恵に感謝するべきだと思います。この子育て支援制度が決して当たり前ではないことを、いま一度、思い出しましょう。


我が家の保険事情
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